お金

「もらったものだと思っていた」と言われたときの記録の整理

FactSort Lab.2026年3月18日2026年9月29日改稿

認識の食い違い

4月に「ボーナスが入ったら返す」と言っていた相手が、8月に「あれはプレゼントだと思っていた」と言うことがあります。契約書がなければ、言った言わないの争いになりやすい場面です。ただ、条件をはっきり言葉にしていなくても、渡す前後のやり取りが記録に残っていることは少なくありません。

渡した時点の会話の限界

親しい間柄では、渡す時点で細かい条件を言わないことが多くあります。「とりあえずこれ使って」「ありがとう、助かる」で終わると、その場の会話だけでは、貸したのか贈ったのかが記録から分かりません。そのため、前後のやり取りを別に確認することになります。

前後のやり取りで確認する点

渡す前の相手の言葉

打診の段階で、金額や返済に触れた発言が残っていることがあります。「分割でもいいかな」「ちゃんとお礼したい」といった文面です。これらは日付とともに記録の対象になります。

渡した後の相手の言葉

渡した後の連絡に、返済や支払いに触れた発言があるかどうかを確認します。「今月は少なくてまだ払えない、来月には何とかする」のような文面があれば、日付と文面をそのまま記録します。

受け取った後の依頼

仕事の依頼(デザイン、修理、相談業務など)の場合は、受け取った後に、相手が追加の修正や対応を求めていたかどうかを確認します。

それぞれの発言がどのような意味を持つかは、相談を受けた弁護士や調停委員などが判断します。記録の目的は、経過を第三者が確認できるようにすることです。

金銭以外の場面

職場の出来事でも、ある場面だけを切り取った説明と、その前後の記録が食い違うことがあります。上司が「指導だった」と説明している場合も、前後の連絡の記録、叱責のあった日時、通院の記録などを日付順に並べると、経過を第三者が確認できます。

整理の手順と出力の例

相手の主張と、実際のやり取りを日付順に並べた記録とを対比します。法律の用語は使わず、日付、発言、出典(LINE、通帳など)を書きます。以下は、こうした記録を整理の道具に入力したときの事実関係整理書の例です。

出力の例(架空の事例・抜粋)

第1 事案の概要

申告者は2024年4月12日、相手方からの「消費者金融の返済が詰まっている」との求めに応じ、30万円を相手方口座に振り込んだ。相手方は同年5月26日に「今月払えない、来月必ず返す」と述べていたが、同年8月10日に「もらったものだと思っていた」と述べた。

第2 時系列・発言記録(抜粋)

日付分類出来事記録
2024/04/10打診「消費者金融の返済が詰まっている、助けてほしい」とLINELINE
2024/04/12振込申告者が相手方口座に30万円を振り込む通帳
2024/05/26発言「今月少なくてまだ払えない、来月必ず」とLINEで送信LINE
2024/08/10発言「あれはもらったものだと思っていた」とLINEで送信LINE

実際の出力は PDF で、内容は入力した記録によって異なります。

相談先の種類

相談先には、弁護士のほか、自治体や行政の相談窓口があります。扱う範囲は窓口によって異なります。

この記事は一般的な情報の紹介であり、個別の事案についての法律上の助言ではありません。